知らせを受けてから1ヵ月以内に
赤ちゃんが生まれたら、まず両親・兄弟など身内の方に、無事な出産と母子の健康状態と赤ちゃんの性別を報告します。昔は赤ちゃんが無事生まれると、妻の実家から絹の着物一揃えを贈りました。お宮参り用の祝い着で、男の子には紋付のし目の広袖(鷹・兜などの柄)、女の子には友禅の広袖(てまり・牡丹などの柄)を仕度し、フードセット(帽子・よだれ掛け・お守り)、一つ身セット(着物と綿入袖なし羽織)を添えます。その際、家紋の入れ方は「染抜日向(そめぬきひなた)」の五つ紋(紋の形や線を白く抜いた紋の形を染める方法で、背中心と両後ろ袖、両胸に紋を付ける最も格が高いもの)か三つ紋とし、その紋は母親の実家のものとなります。また最近は、厄除けの意味のある麻の葉模様の産着や、ベビードレスやケープなどの洋装を贈る方が多くなりました。出産直後は安静が大切ですから、お見舞いは退院後落ち着いてからにし、家族以外の人が病院に駆けつけるのは避けます。身内以外の男性は遠慮し、幼児は連れて行かないなど気づかうことも必要です。お祝いを贈る場合は、出産の知らせを受けてから1ヵ月以内に届けるようにしますが、直接届けるのは避けます。どうしてもすぐにお祝いの気持ちを伝えたい場合は、フラワーアレンジメントなどにカードを添えて届けます。熨斗の表書きは「祝御出産」「御出産祝」などとなります。一般的には、祖父母がベッドやベビーカーなど金額の張るものを贈ります。ベビー服を贈る場合は、別の方からのお祝いとダブることが多いので、3ヵ月から1年たった頃に使えるほうが喜ばれます。出産祝いとして昔からある「銀のスプーン」は、これを口にくわえてきた赤ちゃんは幸せになれるとい言い伝えがあり、このスプーンに赤ちゃんの名前や誕生日を彫ったものや、乳歯が抜けたときに保管するフェアリーボックス・エナメルボックスなども人気です。自分ではちょっと手が出ないけれども記念になるような品物、というのも喜ばれます。赤ちゃんの名前・生年月日・生まれた時の体重と身長を刺繍したタオルやブランド物のベビーシューズ・フォトフレーム・子ども用食器セットといったものです。また、赤ちゃんのものでなく、がんばったお母さんに出産祝いを贈っても喜ばれます。出産祝いは、万が一不幸があったときに悲しみを深くしてしまうため、出産が無事すんで赤ちゃんもお母さんも元気であることを確認してから贈るようにしましょう。
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