農作物安全の祈願
「二百十日」とは、立春から数えて210日目のことです。それにあたる8月31日〜9月2日は、農家にとっては稲の開花期にあたり、大切な時期なのですが、台風もこの頃から10月末までが日本に一番接近しやすい天気図になっています。そこで農家は、210日前に台風の被害を受けないように「風祭り」「風鎮祭(かぜしずめのまつり)」をし、農作物安全の祈願をします。祭りの方法も地方により様々で、鎮守の前で酒を酌み交わしながら無事を祈ったり、酒を飲み歌をうたいながら大騒ぎをしたり、仕事を数回休み風籠り(かぜごもり)をしたりと、いろいろあります。神社でも、神事として風祭りをする地方も多く、有名なところでは山形県若宮八幡宮の「若宮八幡宮風祭り」、富山県八尾町の「おわら風の盆」があります。「おわら風の盆」は風の災いを踊りに巻き込んで送り出す祭りで、9月1日〜3日に行われます。町じゅうがぼんぼり・提灯・幔幕などで装飾され、町民が「越中おわら節」で一晩中踊り、風の厄払いをします。210日にはもう一説あります。中国では105日を厄日とし、我が国では倍数の210日に決めたという説で、これは徳川幕府の暦学者渋川春海が決めたといわれています。春海は従来の暦の誤りを正すべく朝廷に上奏し、1684年に採用され、これが日本人の手による初めての暦となりました。過去の台風来襲の平均日を研究し、その日を210日としたともいいます。釣り好きの春海が品川の老漁師から、立春から210日に必ず暴風雨があると聞いてきめたというエピソードもあります。
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